大人も楽しい絵本の世界 〜心が疲れたら図書館へどうぞ〜

こんにちは!デザイナーのはまねこです。

私は小さい頃から、高校生になるくらいまでずっと絵本が大好きでした。
休日には大きな書店の絵本コーナーに入り浸って、夢中で立ち読み──当時はまだ、本にカバーがかかっていなくて、自由に中を読むことができたんです。もちろん、本を傷めないためには今の販売方法が正しいのでしょう。でも、子どものお小遣いに絵本は高額なので、中が見られないのはちょっと寂しくもあります。

そんな私が、初任給で思わず大人買いしたのが、松谷みよ子さんの『ちいさいモモちゃん』シリーズ。小さい頃に母が読んでくれたあの物語が、本棚に並んでいるのを見るだけで心があたたかくなります。

その後、子どもが生まれてからは、毎晩1章ずつ読み聞かせるのが日課になりました。
大人になって読み返してみると、かつては気づかなかった「親のまなざし」や「子どもの成長」にハッとさせられることも多くて、新しい発見も興味深いです。我が家の3人の子どもたち、それぞれが気に入るエピソードが違うのも面白いところです。

図書館で“立ち読み”ならぬ“座り読み”を楽しもう

さて、そんな簡単に立ち読みができなくなった昨今にオススメなのが図書館。大人のみなさん、絵本コーナーが子どもだけのスペースだと思っていませんかー??小さいお子さんが座れるような椅子とテーブルになっているので、ちょっと気後れするかもしれませんが、そこから絵本を取って大人の椅子に堂々と座って読めばいいのです^^。

今の絵本って、著者も編集者も楽しんで作っているのが伝わってくるような、面白い作品がたくさんあるんです。昔からあるような勧善懲悪のような内容ももちろんありますが、ただ単に笑えるようなもの、むむむ、と唸ってしまうような哲学的なもの、絵だけ見るのでも十分楽しめるような芸術的な作品も。

ヨシタケシンスケ、おもしろ哲学的絵本の世界

最近の絵本には、「子どもに読み聞かせるため」だけではなく、大人が自分のために手に取りたくなる魅力があふれていて、図書館によっては「大人のための絵本コーナー」があるほどです。

代表的な存在のひとりが、ヨシタケシンスケさんです。シンプルな線で描かれるユーモラスなキャラクターたちと、「そもそも○○って何だろう?」というような、子どもの視点でありながら大人にも刺さるテーマが特徴です。たとえば『りんごかもしれない』は、「そこにあるものをどう見るか?」という哲学的な問いをユーモアたっぷりに展開していて、大人こそドキッとさせられます。原画が並ぶという展覧会が開催された時は嬉しくて、飛んで行きました。会場全体の仕掛けも楽しくて、子ども達は大笑い、大人もずっと笑いを堪えていました。

また、海外の哲学系絵本や、多様性・ジェンダー・環境問題などをテーマにした絵本も増えています。難しい問題を子どもと一緒に考えるためのユーモアや工夫、身近に感じてもらうための想像力を引き寄せるエピソードなど、子どもたちに伝わって欲しい、何かを感じて欲しい、という作り手たちの真摯な思いを感じます。

装丁の魔法──手に取るだけでワクワクする仕掛け

さらに最近は、装丁や印刷の美しさにも注目が集まっています。箔押しやエンボス、型抜きといった特殊加工を施したもの、和紙やクラフト紙を使った風合い豊かな表紙など、「手に取るだけでうれしくなる」ような仕掛けが施されているものも。まるでアートブックやデザインブックのような存在感で、本棚に飾っておきたくなる絵本も少なくありません。

絵本は、子どもが読むだけで終わるものではなく、コレクションする楽しさや、誰かに贈る楽しさもあるのだと、最近になって気づかされました。内容と美しさ、その両方が心を満たしてくれる、そんな絵本に気軽に出会える図書館は大人にとっても癒しのスペース。そこで欲しい本や追いたい作家に出会ってから、大型書店に足を向けてもいいと思います。

あなたの忘れられない一冊は何ですか?
疲れた時には図書館で、思い出の一冊を手に取ってみてはいかがでしょう。

次回は、私のオススメ絵本を紹介します!

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