なぜ多くのウェブサイトはコンバージョンにつながらないのか
ウェブサイトを制作する際、多くの企業様が陥りがちな落とし穴があります。それは「伝えたいことを並べる」ことに集中してしまい、「訪問者に伝わっているか」という視点が抜け落ちてしまうことです。
私たち「らいふぼーと」は、2003年の設立以来、名古屋市守山区を拠点に、数多くの企業様のウェブサイト制作と運用をサポートしてまいりました。その中で、CVR(コンバージョン率)が高いサイトと低いサイトには、明確な違いがあることに気づきました。
CVRとは、ウェブサイトを訪れた人のうち、実際に問い合わせや購入といった行動を起こした人の割合のことです。例えば、100人が訪問して3人が問い合わせをした場合、CVRは3%となります。この数字を高めることが、ウェブサイトの真の目的です。
しかし現実には、デザインは美しいのに問い合わせが来ない、情報は豊富なのにユーザーがすぐに離脱してしまう、というケースが後を絶ちません。なぜでしょうか。
それは、企業側が「伝えたいこと」を一方的に発信する「伝えるデザイン」になっているからです。商品の特徴を羅列し、会社の実績を並べ、専門用語を駆使して説明する。確かに情報は提供されていますが、訪問者の心には響いていないのです。
私たちが大切にしているのは「伝わる設計」という考え方です。これは、訪問者の視点に立ち、彼らが何を知りたいのか、何に不安を感じているのか、どうすれば行動を起こしやすくなるのかを徹底的に考え抜いた設計です。
「ITでワクワクを創造する」という私たちのビジョンは、単に技術的に優れたサイトを作ることではありません。お客様の想いを形にし、それが訪問者の心に確実に届き、行動につながる瞬間を生み出すこと。その積み重ねが、CVRの最大化につながると確信しています。
信頼できるサイトだけがコンバージョンを生み出せる理由
CVRを高める上で最も重要な要素は何でしょうか。それは「信頼性」です。どれだけ魅力的な商品やサービスを紹介しても、訪問者が「このサイトは信頼できるのか」と疑問を持った瞬間、コンバージョンの可能性は大きく下がります。
実際に私たちがサポートしたある製造業の企業様の事例をご紹介します。当初のウェブサイトは、製品情報は詳しく掲載されていましたが、価格や納期について「お問い合わせください」という表記ばかりでした。リニューアルにあたり、料金体系の目安を明示し、標準的な納期スケジュールを公開したところ、問い合わせ数が約2.3倍に増加しました。
訪問者は、不透明な情報に対して本能的に警戒心を抱きます。特に費用に関する情報が不明確だと「後で高額な請求が来るのでは」という不安を感じ、問い合わせを躊躇してしまうのです。
私たち「らいふぼーと」では、この問題を解決するために、明確な料金プランを提示しています。初期費用を抑えたい方向けの「セルフプラン」は初期料金110,000円から、必要最小限の機能を備えた「ミニマムプラン」は220,000円から、詳細なコンテンツ制作を含む「スタンダードプラン」は440,000円からと、お客様の予算と目的に応じて選べるようになっています。
この透明性は、単に料金を公開するだけでなく、「予算をかけずWEBでのプロモーションができるよう、基本的に無料のソフトウェア群を使用し、お客様のご負担を軽くするご提案をしています」という姿勢にも表れています。私たちは、お客様と末永くお付き合いできるパートナーでありたいと考えており、そのためには最初から信頼関係を築くことが不可欠だと考えています。
さらに、信頼性を高めるもう一つの重要な要素がセキュリティです。最近では、北海道警の偽サイトが発見された事件が話題になりました。公式サイトと見分けがつかないほど巧妙に作られた偽サイトに、多くの人が騙されかけたのです。この事件は、URLの確認やサイトの安全性がいかに重要かを示しています。
私たちは、サーバー管理サービス(月額保守料金5,500円から)を通じて、セキュリティ対策から保守まで一貫してサポートしています。SSL証明書の導入、定期的なセキュリティアップデート、バックアップ体制の整備など、訪問者が安心して個人情報を入力できる環境を提供することは、CVR向上の大前提なのです。
お問い合わせフォームは、すべての制作プランに標準装備されていますが、ただ設置するだけでは不十分です。入力項目は本当に必要最小限か、エラーメッセージはわかりやすいか、送信後の確認画面は安心感を与えるものになっているか。こうした細部への配慮が、最後の一歩を踏み出すかどうかを左右します。
信頼性の構築は一朝一夕にはできません。しかし、料金の透明性、セキュリティ対策、使いやすいフォーム設計という基本を押さえることで、訪問者の心理的な障壁を一つずつ取り除くことができるのです。
親身なヒアリングこそがCVR設計の出発点
「伝わる設計」への転換を実現するために、私たちが最も重視しているのが「親身なヒアリング」です。これは単に要望を聞くだけの作業ではありません。お客様の想いを深く掘り下げ、その背景にある本質的な価値を引き出すプロセスなのです。
ある建設会社様との制作事例をご紹介しましょう。初回のヒアリングで「施工実績を全面に出したい」というご要望をいただきました。しかし対話を重ねる中で、本当に伝えたいのは「実績の数」ではなく、「一つ一つの現場で培ってきた確かな技術と、お客様との信頼関係」だということがわかりました。
そこで私たちは、単に施工写真を並べるのではなく、各プロジェクトのストーリーを紹介するコンテンツ構成を提案しました。お客様の当初の課題、それをどう解決したのか、完成後にどんな喜びの声をいただいたのか。このストーリー形式で施工例を紹介したことで、訪問者の共感を呼び、問い合わせにつながるようになったのです。
これが「伝える」と「伝わる」の違いです。「施工実績100件以上」という事実を伝えるだけでは、訪問者の心は動きません。しかし「この会社なら自分の悩みも解決してくれそうだ」と感じてもらえれば、それが確実にCVRにつながります。
私たちの「スタンダードプラン」では、このような親身なヒアリングをもとに、お客様のサービスの詳しい紹介や施工例などを投稿できるサイトを制作しています。2003年の設立以来、多様な業種のお客様とお付き合いしてきた経験から、業界ごとの特性や訪問者のニーズを理解し、最適な情報設計をご提案できることが私たちの強みです。
ヒアリングでは、次のような質問を投げかけます。「お客様が最もよく受ける質問は何ですか」「競合他社と比べて、御社の一番の強みは何ですか」「過去に受注に至らなかったケースでは、どんな理由が多かったですか」。これらの質問に答えていただく中で、ウェブサイトで優先的に伝えるべき情報が明確になってきます。
また、ターゲット層の深掘りも欠かせません。同じサービスでも、個人のお客様向けと法人向けでは、知りたい情報も決断のポイントも全く異なります。年齢層によっても、専門用語の使い方や情報の提示順序を変える必要があります。
「セルフプラン」をご選択のお客様に対しても、記事入力のサポートをいたします。WordPressを採用しているため、お客様ご自身で更新できる仕組みになっていますが、最初の記事作成や投稿方法については丁寧にサポートし、その後も継続的にコンテンツを発信していただけるようお手伝いしています。
ヒアリングを通じて引き出した「想い」を形にすること。これが私たちの専門性であり、2003年から積み重ねてきた経験の結晶なのです。
デザイン・機能・運用の三位一体がCVRを押し上げる
CVRを最大化するためには、見た目の美しさだけでは不十分です。デザイン(視覚)、機能(操作性)、運用(継続性)の三つが調和して初めて、訪問者を顧客へと導くことができます。
まずデザインについて考えてみましょう。美しいデザインは確かに重要ですが、それは「企業側が気に入るデザイン」ではなく、「訪問者が行動を起こしやすいデザイン」でなければなりません。
例えば、色の使い方一つをとっても、CVRに大きな影響があります。ボタンの色を変えただけで、クリック率が数十パーセント変わることも珍しくありません。一般的に、赤やオレンジといった暖色系は行動を促す効果が高いとされていますが、サイト全体の配色やブランドイメージとの調和も考慮する必要があります。
また、情報の視覚的な優先順位も重要です。人の目線の動きは、一般的にF字型やZ字型のパターンをたどると言われています。このパターンを意識し、最も伝えたい情報を適切な位置に配置することで、訪問者の理解を助け、コンバージョンにつなげることができます。
次に機能面です。どれだけデザインが優れていても、サイトの読み込みが遅かったり、リンクが切れていたり、フォームが正常に動作しなかったりすれば、訪問者は離脱してしまいます。
特に重要なのが、スマートフォン対応です。現在、多くの業種でウェブサイト訪問者の過半数がスマートフォンからのアクセスです。パソコンでは問題なく表示されるサイトでも、スマートフォンでは文字が小さすぎて読めない、ボタンが押しにくい、といった問題が起きることがあります。
私たちは、すべての制作プランでスマートフォン対応を標準としています。レスポンシブデザインという技術を用いることで、訪問者が使用しているデバイスに応じて、最適な表示に自動的に切り替わる仕組みを実現しています。
フォームの設計も、CVRを左右する重要な要素です。入力項目が多すぎると面倒に感じて離脱されますし、少なすぎると必要な情報が得られません。また、郵便番号を入力すると住所が自動的に入力される機能や、エラーがあった場合に具体的にどこを修正すればよいかを示す機能など、ユーザビリティを高める工夫が求められます。
そして運用です。ウェブサイトは作って終わりではありません。むしろ、公開後の運用こそが、CVRを継続的に高めていくために不可欠なのです。
私たちがWordPressを採用しているのも、お客様が自立的に記事入力や更新を行い、新しいコンテンツを継続的に発信できるようにするためです。例えば、施工事例を定期的に追加したり、お客様の声を掲載したり、業界の最新情報をブログで発信したりすることで、サイトに鮮度が保たれ、訪問者の信頼度も高まります。
また、アクセス解析も運用の重要な要素です。どのページがよく見られているか、どこで離脱が多いか、どの流入経路からのCVRが高いかといったデータを分析することで、改善すべきポイントが見えてきます。私たちは、月額5,500円からの保守サービスの中で、こうした運用面でのサポートも提供しています。
デザイン・機能・運用を一貫してサポートすることで、お客様の「伝えたい」を「伝わるカタチ」に仕上げる。これが私たちの提供する価値であり、CVR最大化への確実な道筋なのです。
ブランドの一貫性がコンバージョンを後押しする
ウェブサイトは、お客様と企業との接点の一つに過ぎません。実際には、名刺、パンフレット、看板、営業資料、SNSなど、様々な場面で企業メッセージが発信されています。ここで重要になるのが「一貫性」です。
ある食品メーカー様の事例をお話ししましょう。ウェブサイトではナチュラルで優しい印象のデザインを採用していましたが、店頭で配布されているパンフレットは、派手な色使いで全く異なる印象を与えていました。お客様にヒアリングすると「ウェブサイトの雰囲気に惹かれて店に来たのに、実際の印象が違って戸惑った」という声が多く聞かれました。
この問題を解決するため、私たちはウェブサイトのリニューアルと同時に、パンフレット制作も手がけることになりました。Webと紙の両軸から、お客様のビジネスを美しく的確に伝え、統一感のあるブランドづくりをお手伝いすることで、企業イメージの一貫性を実現したのです。
結果として、お客様の企業に対する認識が明確になり、「この会社の商品なら安心」という信頼感が生まれました。この信頼感こそが、最終的な購入決断を後押しし、CVRの向上につながったのです。
ブランドの一貫性は、視覚的な要素だけではありません。言葉遣い、伝えるメッセージの優先順位、お客様への約束事なども含まれます。ウェブサイトでは「迅速な対応」を謳っているのに、実際の問い合わせへの返信が遅ければ、信頼は失われます。
私たちは、ウェブサイト制作において、お客様の企業理念や価値観を深く理解し、それがサイト全体に一貫して表現されるよう配慮しています。トップページから下層ページまで、どのページを見ても「この企業らしさ」が感じられる設計を心がけているのです。
また、紙媒体とWebの特性の違いも考慮します。パンフレットは手元でじっくり読まれることが多いため、詳細な情報を提供するのに適しています。一方、ウェブサイトは流し読みされることが多いため、重要な情報を視覚的に目立たせ、短時間で理解できる構成が求められます。
しかし、媒体は違っても、伝えるべき核心的なメッセージは同じでなければなりません。この一貫性を保ちながら、各媒体の特性を活かした情報提示を行うことが、統一感のあるブランドづくりの本質です。
お客様が複数の接点で同じ印象を受け、「やはりこの会社だ」と確信を深めていく。このプロセスが、CVRを高める重要な要素となるのです。
LLM時代でも揺るがない「伝わる」コンテンツの本質
最近、ChatGPTをはじめとするAI技術の急速な発展により、「SEOは終わったのか」という議論が活発になっています。確かに、AI検索が普及すれば、従来の検索エンジン最適化の手法は変化を余儀なくされるでしょう。
しかし、私たちは「SEOは終わったのか?LLM時代でも必要なSEOの本質」という視点で、この変化を捉えています。技術がどれだけ進化しても、人々が求めているのは「信頼できる情報」と「心を動かすメッセージ」だからです。
実際、私たちは青年部向けセミナーで「ChatGPTで会社の魅力を引き出すコピーづくり」というテーマで講演を行いました。そこで強調したのは、AIは優れたツールではあるものの、企業の本質的な想いや独自の価値を引き出すのは、やはり人間による深いヒアリングと洞察だということです。
AIが生成する文章は、確かに文法的に正しく、情報として網羅的です。しかし、そこには「熱」がありません。創業者の想い、社員の情熱、お客様との具体的なエピソード。こうした要素こそが、訪問者の心を動かし、コンバージョンにつながるのです。
例えば、先ほどの建設会社様の施工例のように、単なる事実の羅列ではなく、背景にあるストーリーを伝えること。これはAIには書けない、人間ならではの価値です。お客様の表情、現場での苦労話、完成時の感動。こうした生々しい情報が、「この会社に頼みたい」という感情を生み出します。
また、私たちは先日「Google Cloud Next Tokyo ’25」に参加し、Vertex AIとGeminiが描く未来の働き方について学んできました。最新技術への対応力を持つことは、お客様のウェブサイトが時代遅れにならないという安心感を提供します。
しかし、技術を追いかけることと、本質を見失わないことは両立させなければなりません。AIを使ってコンテンツ制作の効率を上げることはできますが、最終的な品質チェックと、企業の想いを込める作業は、人間が担うべきです。
LLM時代において重要なのは、技術と人間性のバランスです。AIの力を借りて作業効率を上げつつ、最後の仕上げには人間の感性と経験を注ぎ込む。この姿勢が、これからの時代に「伝わる」コンテンツを生み出す鍵となるでしょう。
私たちは、お客様のウェブサイトが単なる情報の置き場所ではなく、訪問者の心に響き、行動を促す「生きたメディア」となるよう、最新技術と人間の洞察力を組み合わせたサポートを提供し続けます。
目的のあるウェブサイトがCVRを最大化する
ここまで、CVRを最大化するための様々な要素について見てきました。信頼性の構築、親身なヒアリング、デザイン・機能・運用の三位一体、ブランドの一貫性、そしてLLM時代における本質的な価値。これらすべてに共通するのは、「目的意識」です。
ウェブサイトを作る目的は何でしょうか。単に会社情報を掲載するため?競合他社も持っているから?そうではないはずです。ウェブサイトの真の目的は、訪問者を顧客に変えること、つまりコンバージョンを生み出すことにあります。
この目的意識を持つことで、すべての設計判断が明確になります。このデザインは訪問者の行動を促すか?この文章は訪問者の疑問を解消するか?このボタンの配置は直感的か?常に「CVRを高めるため」という基準で判断することで、無駄を省き、効果的なサイトが完成します。
私たちがサポートしてきた多くの企業様の中で、特に成果を上げているのは、この目的意識が明確な企業様です。「月に20件の問い合わせを獲得したい」「資料請求からの成約率を30%に高めたい」といった具体的な目標を持ち、それに向けてウェブサイトを設計・運用されています。
一方、目的が曖昧なまま「とりあえずサイトを作る」というアプローチでは、どれだけデザインが美しくても、どれだけ情報が豊富でも、期待する成果は得られません。なぜなら、何を成果とするかが定まっていないからです。
目的のあるウェブサイトとは、訪問者の行動を設計されたストーリーに沿って導くサイトです。トップページで興味を引き、サービスページで価値を理解してもらい、事例ページで信頼を深め、最後にお問い合わせページで行動を起こしてもらう。この流れを意識的に設計することが、CVR最大化への道なのです。
私たち「らいふぼーと」は、「ITでワクワクを創造する」というビジョンのもと、お客様の成長を支え続けたいと考えています。ウェブサイト制作は、その手段の一つに過ぎません。大切なのは、お客様の事業が発展し、お客様のお客様が満足し、社会全体に価値を提供できること。
そのために、私たちは「伝える」から「伝わる」への転換を支援します。お客様の想いを引き出し、それを最も効果的な形で訪問者に届ける。この仕事に、2003年の設立以来、一貫して取り組んでまいりました。
デザイン・機能・運用のすべてを一貫してサポートし、月額5,500円からの継続的なサポートを通じて、お客様のウェブサイトがCVRを最大化できるよう、お客様と共に歩み続けます。
お客様と一緒に「目的のあるウェブサイト」を創るパートナーとして、末永くお付き合いできれば幸いです。ホームページ制作、運用・更新におけるご相談は、お気軽にご連絡ください。私たちは名古屋市守山区で、お客様の「伝えたい」を「伝わるカタチ」に仕上げるお手伝いを続けています。