GA4徹底活用でウェブサイトの成果を最大化する方法:データ分析で「伝わる」サイトを作る

目次

はじめに:なぜ今GA4が必要なのか

現代のウェブサイト運営において、「なんとなく作って終わり」という時代は完全に終わりました。お客様の「伝えたい」気持ちを「伝わるカタチ」にするためには、訪問者の行動を正確に理解し、データに基づいた改善を継続することが不可欠です。

私たちらいふぼーとは、2003年の設立以来、名古屋を拠点として多くのお客様のウェブサイト制作と運用をサポートしてきました。その経験から言えることは、データ分析なしにウェブサイトの成功はあり得ないということです。

2023年7月1日、長らく業界標準だったUniversal Analytics(UA)がサービスを終了し、Googleアナリティクス4(GA4)への完全移行が必要となりました。この変化は単なるツールの切り替えではありません。ウェブサイト分析の根本的な進化を意味しています。

GA4とは、Googleが提供する次世代のアクセス解析ツールです。従来のツールとは異なり、ウェブサイトとアプリのデータを統合して計測し、ユーザーの行動をより深く理解することができます。特に注目すべきは、AI(機械学習)を活用した予測機能や、プライバシーを重視した計測方法です。

例えば、従来のツールでは「このページを見た人は何人か」しかわからなかったのが、GA4では「このページで動画を再生した人」「特定のボタンをクリックした人」「ページの半分以上をスクロールした人」といった、具体的な行動まで把握できるようになりました。

これにより、単に「アクセス数が多い」だけでなく、「本当にユーザーに価値を提供できているのか」「どのコンテンツが効果的なのか」といった、ビジネスの本質に迫る分析が可能になります。私たちが常にお客様にお伝えしている「目的のあるウェブサイト」の実現には、このようなデータ活用が欠かせません。

GA4の基本概念:従来の分析との違いを理解する

GA4を効果的に活用するためには、従来のアクセス解析ツールとの根本的な違いを理解することが重要です。最も大きな変化は、「セッション中心」から「イベント中心」への転換です。

従来のUniversal Analyticsでは、「セッション」(ユーザーがサイトに訪問してから離脱するまでの一連の行動)と「ページビュー」(ページが表示された回数)が分析の中心でした。しかし、現代のユーザー行動は複雑化しており、単にページを見ただけでは真の関心度は測れません。

GA4では「イベント」という概念を中心にデータを収集します。イベントとは、ユーザーがウェブサイト上で行う具体的な行動のことです。ページの閲覧、ボタンのクリック、動画の再生、ファイルのダウンロード、フォームへの入力など、すべてがイベントとして記録されます。

実際の事例をご紹介しましょう。当社のお客様である地元の工務店様では、GA4導入により驚くべき発見がありました。従来の分析では施工事例ページのアクセス数は多いものの、お問い合わせに繋がらないという課題がありました。

GA4でイベント分析を行ったところ、訪問者の多くがページの上部だけを見てすぐに離脱していることが判明しました。つまり、アクセス数は多くても実際には内容をしっかり読んでもらえていなかったのです。

この発見により、施工事例ページの構成を大幅に見直しました。冒頭に魅力的な完成写真を大きく配置し、工事の流れを分かりやすく整理した結果、ページの滞在時間が2倍に延び、お問い合わせ数も30%増加しました。

また、GA4のもう一つの特徴は、複数のプラットフォーム(ウェブサイトとアプリ)のデータを統合して分析できることです。現代のユーザーはパソコン、スマートフォン、タブレットを使い分けており、一人のユーザーが複数のデバイスでサイトを訪問することは珍しくありません。

GA4では、これらの行動を「ユーザー中心」で統合して把握できるため、より正確な顧客ジャーニーを理解することができます。例えば、「スマートフォンで商品を調べて、後日パソコンから問い合わせをした」といった行動パターンも、一連の流れとして分析できるのです。

ユーザー行動の深層を読み解く:エンゲージメント分析の重要性

GA4で最も注目すべき機能の一つが、「エンゲージメント」の詳細な分析です。エンゲージメントとは、ユーザーがウェブサイトのコンテンツにどれだけ積極的に関わったかを示す指標です。

従来の「ページビュー数」や「セッション数」だけでは、ユーザーの真の関心度は測れません。例えば、間違って開いてすぐに閉じたページも、じっくり読まれたページも、同じ「1ページビュー」としてカウントされてしまいます。

GA4では「エンゲージメントセッション」という新しい指標を導入しています。これは、10秒以上滞在した、または2ページ以上閲覧した、もしくは何らかのイベント(ボタンクリックなど)が発生したセッションのことです。この指標により、本当に価値のある訪問を特定できるようになります。

当社がサポートしているあるカフェチェーン様の事例をご紹介します。新しいメニューページを公開した際、従来の分析では一定のアクセス数があったものの、実際の注文には繋がりませんでした。

GA4のエンゲージメント分析を詳しく調べたところ、多くの訪問者がメニューページを開いても、料理の詳細説明まで読んでいないことが分かりました。具体的には、ページの60%以上をスクロールしたユーザーは全体の20%程度だったのです。

この発見を受けて、メニューページのレイアウトを改善しました。各料理の魅力を冒頭で端的に伝え、詳細情報へのアクセスを促進する構成に変更しました。結果として、ページの完全閲覧率が50%まで向上し、オンライン予約数も25%増加しました。

さらに、GA4では「スクロール深度」というイベントも自動で計測されます。これにより、ページのどの部分まで読まれているかが具体的に分かります。重要な情報やお問い合わせボタンが、実際にユーザーの目に触れる位置にあるかどうかを客観的に評価できるのです。

エンゲージメント分析で特に重要なのは、「エンゲージのあったセッション率」です。これは、全セッション数に対するエンゲージメントセッションの割合を示します。この数値が低い場合、ウェブサイトのコンテンツや構成に根本的な問題がある可能性を示唆しています。

コンバージョン最適化:ビジネス目標達成への道筋

GA4の真価は、ビジネス目標の達成を支援する「コンバージョン最適化」にあります。コンバージョンとは、ウェブサイトの訪問者が企業の望む行動(お問い合わせ、商品購入、資料請求など)を取ることです。

従来のアクセス解析では、コンバージョンの「結果」は分かっても、「なぜそうなったのか」「どうすれば改善できるのか」という分析が困難でした。GA4では、コンバージョンに至る詳細なプロセスを「イベント」として追跡できるため、改善ポイントを具体的に特定できます。

実際の成功事例をご紹介しましょう。当社がサポートしている法律事務所様では、ウェブサイトからの相談予約が思うように増えないという課題がありました。お問い合わせフォームのアクセス数は十分にあったものの、実際の送信完了率が極めて低い状況でした。

GA4でコンバージョンファネル(顧客の行動段階)を詳細に分析したところ、問題は予想外の場所にありました。フォームの入力項目は適切だったのですが、「プライバシーポリシーへの同意」部分で多くのユーザーが離脱していることが判明しました。

調査を進めると、プライバシーポリシーのページが非常に読みにくく、専門的すぎる内容だったことが原因でした。ユーザーは個人情報の取り扱いに不安を感じ、フォーム送信を諦めていたのです。

そこで、プライバシーポリシーを一般の方にも理解しやすい表現に書き換え、個人情報の安全な取り扱いについて分かりやすく説明するページを作成しました。さらに、フォーム画面でも簡潔に安心感を与えるメッセージを追加しました。

この改善により、フォーム送信完了率が40%から70%に向上し、月間の相談予約数が2倍以上に増加しました。GA4の詳細な分析なしには、この根本的な問題を発見することは不可能だったでしょう。

GA4では、複数のコンバージョンイベントを設定し、それぞれの重要度を設定できます。例えば、主要な目標は「お問い合わせフォーム送信」、副次的な目標は「カタログダウンロード」「メルマガ登録」といった具合に、段階的な目標設定が可能です。

また、「アトリビューション分析」という機能により、コンバージョンに至るまでの複数のタッチポイント(接点)の貢献度を評価できます。最初に検索エンジンから訪問し、後日SNSから再訪問してコンバージョンした場合、それぞれのチャネルがどの程度貢献したかを分析できるのです。

モバイル時代のユーザー体験最適化

現代のウェブサイト運営において、モバイル対応は必須です。多くの業界でスマートフォンからのアクセスが全体の7割を超えており、モバイルユーザーの体験がビジネス成果に直結します。

GA4では、デバイス別の詳細な行動分析が可能です。パソコンユーザーとスマートフォンユーザーでは、サイト内での行動パターンが大きく異なることがよくあります。これらの違いを理解し、それぞれに最適化された体験を提供することが重要です。

当社がサポートしているレストラン様の事例をご紹介します。GA4の分析により、スマートフォンユーザーの離脱率がパソコンユーザーと比べて異常に高いことが判明しました。詳しく調べると、メニューページの画像が重く、表示に時間がかかることが原因でした。

スマートフォンユーザーは特に「待つ」ことを嫌います。表示速度が1秒遅くなるだけで、離脱率が大幅に上昇することが知られています。そこで、モバイル向けに最適化された軽量な画像に差し替え、表示順序も工夫しました。

さらに興味深い発見がありました。スマートフォンユーザーは「営業時間」や「アクセス情報」を最も頻繁に確認していることが分かったのです。この情報をより見つけやすい位置に配置し、ワンタップで地図アプリが開くよう改善しました。

結果として、スマートフォンからの予約率が35%向上し、特に若い世代の顧客獲得に大きく貢献しました。GA4の詳細なデバイス別分析なしには、これらの改善ポイントを発見することは困難だったでしょう。

モバイル最適化で重要なのは、単に「見た目を整える」ことではありません。スマートフォンユーザーの行動特性を理解し、彼らが求める情報に素早くアクセスできる構造を作ることです。GA4では、モバイルユーザー特有の行動パターン(縦スクロールの傾向、タップエリアの重要性など)を数値で確認できます。

AI時代におけるGA4とデータ活用の未来

2024年は「AIエージェント元年」とも呼ばれ、人工知能の活用が急速に進んでいます。GA4もAI技術を積極的に取り入れており、従来では不可能だった予測分析や自動化が可能になっています。

GA4の予測指標機能では、機械学習を活用して「購入する可能性の高いユーザー」や「離脱する可能性の高いユーザー」を特定できます。これにより、問題が顕在化する前に先手を打った対策を講じることが可能です。

例えば、ECサイトでは「今後28日以内に購入する確率」や「7日以内に再訪問する確率」といった予測データを活用できます。購入確率の高いユーザーには積極的なメール配信を、離脱確率の高いユーザーには特別なオファーを提示するといった、個別最適化されたアプローチが可能になります。

また、GA4のインサイト機能では、データの中から重要なトレンドや異常値を自動で検出し、アラートとして通知してくれます。例えば、特定のページのアクセス数が急激に増加した場合や、コンバージョン率が大幅に低下した場合などを、リアルタイムで把握できます。

当社では、これらのAI機能とお客様のビジネス戦略を組み合わせた提案を行っています。先日サポートしたオンラインスクール様では、GA4の予測データを活用して受講生の継続率を20%向上させることができました。

AI技術の進歩により、「AIによる検索(SGE)」も普及し始めています。これまでのSEO対策とは異なるアプローチが必要になる可能性があります。しかし、GA4でユーザーの満足度(滞在時間、エンゲージメント率など)を高めているサイトは、AI検索においても高く評価される傾向があります。

つまり、GA4を活用したユーザー体験の改善は、未来のAI検索対策にも直結するのです。データに基づいてユーザーに価値を提供し続けることが、変化する検索環境への最良の対応策と言えるでしょう。

らいふぼーとのGA4サポートサービス

私たちらいふぼーとは、「ITでワクワクを創造する」という理念のもと、GA4を活用したデータドリブンなウェブサイト運営を全面的にサポートいたします。

まず、GA4の初期設定から始めます。ただツールを導入するだけでなく、お客様のビジネス目標に合わせたカスタム設定を行います。どのような行動をコンバージョンとして設定するか、どのイベントを重点的に計測するかなど、一社一社のニーズに応じて最適化します。

定期的なレポート作成サービスでは、単にデータを羅列するのではなく、ビジネスに直結する改善提案を含めたレポートを提供します。例えば、「先月はスマートフォンからのアクセスが20%増加したため、モバイル向けコンテンツの充実を提案します」といった具合に、具体的なアクションプランまで含めてお伝えします。

当社の強みは、制作から運用まで一貫してサポートできることです。GA4の分析結果に基づいて、デザインの修正、機能の追加、コンテンツの改善まで、ワンストップで対応可能です。

また、WordPressを基盤とした制作体制により、GA4との連携もスムーズに行えます。お客様が日常的にコンテンツを更新しながら、その効果をGA4で継続的に測定し、改善のサイクルを回していけるよう支援します。

コストパフォーマンスにも配慮し、月額5,500円からの保守サービスにGA4の基本サポートを含めています。高額なコンサルティング費用をかけることなく、専門的なデータ分析の恩恵を受けていただけます。

地域に根ざした活動を続けてきた私たちだからこそ、お客様の業界特性や地域性を理解した分析とアドバイスが可能です。名古屋を中心とした東海地方の企業様のウェブサイト運営を長年支援してきた経験を活かし、実践的なGA4活用をご提案いたします。

まとめ:データで創る「伝わる」ウェブサイトの未来

GA4は単なるアクセス解析ツールではなく、ウェブサイトを通じた顧客とのコミュニケーションを最適化するための強力なパートナーです。データに基づいた改善を継続することで、お客様の「伝えたい」想いが確実に「伝わる」サイトへと進化させることができます。

現代のビジネス環境において、勘や経験だけに頼ったウェブサイト運営はもはや通用しません。ユーザーのニーズは多様化し、競争は激化しています。だからこそ、GA4のような精密なデータ分析ツールを活用し、客観的な根拠に基づいた改善を行うことが不可欠です。

私たちらいふぼーとは、2003年の設立以来、多くのお客様と共に歩んできました。その経験から断言できることは、データを活用してPDCAサイクルを回し続ける企業が、最終的に大きな成果を上げているということです。

GA4の活用は一朝一夕で習得できるものではありません。しかし、正しい知識と継続的な改善により、必ずビジネスに大きな価値をもたらします。私たちは、お客様がこの変化の波に乗り遅れることなく、むしろその先頭に立って成功を掴めるよう全力でサポートいたします。

「目的のあるウェブサイト」を共に創り上げ、データの力でビジネスの可能性を最大限に引き出していきましょう。お客様のサクセスストーリーを、私たちと一緒に築いていけることを心より楽しみにしております。

ご質問やご相談がございましたら、どうぞお気軽にらいふぼーとまでお問い合わせください。GA4の導入から活用まで、きめ細やかにサポートさせていただきます。


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