導入:ホームページは作った後が本当の勝負
ホームページを立ち上げたばかりの頃は、誰もが意気込んでいます。素敵なデザインのサイトができたし、これからどんどん情報を発信していくぞ、と。
しかし、現実はどうでしょうか。
実は、私たちが見てきた中小企業や店舗の多くが、ホームページ完成の数ヶ月後に情報更新が滞ってしまうという課題に直面しています。「更新方法がわからない」「費用がかかるので外注できない」「システムが複雑で手が出せない」といった理由からです。
そんな状況の中で、私たち「らいふぼーと」が2003年の設立以来大切にしてきたのは、ホームページを「作る」ことではなく、「運用し続ける」ことをお客様が自力でできるようにサポートすることです。
私たちが「ITでワクワクを創造する」というビジョンを掲げているのは、テクノロジーを使って単に見た目の良いサイトを作るのではなく、お客様が長期的に成長を続けられるデジタル環境を整えることが目的だからです。
その実現のために、私たちが全ての制作プランに採用しているのが、世界中で最も利用されているコンテンツ管理システム(CMSと呼ばれるサイト管理ツール)の「WordPress」です。
今回は、なぜらいふぼーとがWordPressにこだわるのか、そしてWordPressが中小企業の情報発信にどのようなメリットをもたらすのかについて、詳しくお話しします。
WordPressが中小企業に選ばれ続ける理由
初期費用を大幅に抑えられる透明性とコスト効率
中小企業がホームページを立ち上げる際、最初にぶつかる壁の一つが「初期費用」です。
「ホームページを作りたいけれど、予算がない」という相談を、私たちは何度も受けてきました。そうした状況を踏まえて、私たちが重視しているのが、予算に合わせた透明な料金体系です。
WordPressを採用する最大の利点の一つは、ライセンス料金がかからないという点です。一般的な商用CMSには、月額数万円の利用料がかかることもあります。しかし、WordPressはオープンソースソフトウェア(誰もが自由に使える無料のプログラム)です。つまり、お客様は高額なシステム利用料を支払う必要がなく、その分を「本当に必要な制作費用」に充てることができるのです。
具体的には、私たちの料金プランは以下のようになっています。
セルフプラン(税込み110,000円~) は、初めてホームページを作る企業や、予算が限られている店舗向けです。このプランでは、WordPressを導入した上で、お問い合わせフォームやスマートフォン対応などの基本機能を備えたサイトが完成します。
ミニマムプラン(税込み220,000円~) は、5ページ程度の中小企業向けコーポレートサイト向けです。最低限必要な企業情報、サービス紹介、会社概要などを掲載できる規模になります。
スタンダードプラン(税込み440,000円~) は、丁寧なヒアリングを基に、サービス紹介や施工例なども充実させたサイトを制作するプランです。
重要なのは、全てのプランにWordPressが標準搭載されているということです。これは私たちが、WordPressの拡張性と汎用性、そして何よりもお客様の自立的な運用に適したシステムだと確信しているからこその決定です。
もし高額な商用CMSを使っていれば、この金額でここまでのクオリティは実現できません。つまり、WordPressだからこそ、中小企業でも高品質なホームページを手軽に持つことができるのです。
直感的な操作性で「自力更新」が可能に
WordPressが世界中で利用されている理由は、コスト面だけではありません。その使いやすさにあります。
従来の古いホームページ作成システムの中には、HTMLやCSSといったプログラミング言語を理解している人だけが更新できるものがありました。つまり、ホームページは作ってから外部の制作会社に更新を依頼し続けなければならず、その度に費用がかかっていたわけです。
一方、WordPressは「誰もが簡単に更新できる」ことを目指して開発されました。実際に操作してみると、まるでWord(マイクロソフト・ワード)やGoogleドキュメントのようにテキストを入力して、画像を挿入して、記事を公開できます。
つまり、お客様自身がWordPressの管理画面にログインすれば、制作会社に連絡することなく、自力でブログ記事やサービス紹介を更新できるようになるのです。
これは単なる「手軽さ」ではなく、ビジネス上の大きなメリットです。例えば、新しいサービスを始めたときに「今日からこのサービスを提供開始します」とすぐに発信できます。キャンペーンを実施するときに「このキャンペーンは明日から」と即座に情報を更新できます。
自力で迅速に情報を発信できることは、顧客対応のスピードを高め、ビジネスチャンスを逃さないことにつながります。
記事入力サポートで「最初の一歩」を確実に踏み出す
初めてのCMS操作は思った以上に難しい
ここで大切な現実があります。確かにWordPressは「使いやすい」のですが、それでも「初めて触る人」にとっては分からないことだらけです。
多くの企業担当者は、最初のホームページ完成時には「よし、これからどんどん記事を入力していくぞ」と意気込みます。しかし、実際に管理画面を開いてみると「えっ、どこをクリックするの?」「画像はどうやって挿入するの?」という疑問が次々と湧いてきます。
結果として、分からないまま時間が経ってしまい、いつの間にか更新が止まってしまう。このパターンが非常に多いのです。
私たちがこの課題に気づいたからこそ、セルフプランでも「記事入力のサポートを行う」と明記しているのです。
伴走支援で運用への自信を付与する
記事入力サポートとは、単なる「使い方マニュアルの提供」ではありません。
実際には、お客様と一緒に最初の数記事を作成し、その過程で「こうやって入力していくんだ」「こうやって画像を挿入するんだ」という体験を獲得していただくことです。
例えば、美容院のオーナーさんの場合、最初は「ブログなんて更新できるか不安」とおっしゃっていました。しかし、私たちが一緒に「新しいスタイリングメニューのご紹介」という記事を一つ作成し、写真を挿入して公開する体験をしていただくことで、見方が変わったのです。
次の記事は、「スタッフの日常の工夫」という内容で自ら記事を作成し、さらにその次は「お客様からのご質問と回答」という形で情報を発信するようになりました。
今では月に3~4回、自発的にブログを更新され、その記事がお客様との信頼関係づくりに役立っていると喜んでくださっています。
このように、最初のハードルを一緒に乗り越えることで、お客様の「ホームページは自分たちで運用できる」という自信が生まれます。その自信が、継続的な情報発信へとつながるのです。
記事入力サポートは、たんなる技術サポートではなく、お客様のビジネス継続性を支える、最初にして最も重要な伴走支援なのです。
「伝わる」デザインと設計で情報発信の質を高める
デザインと内容が一体となるブランド戦略
自力で情報を発信する際、コンテンツの「質」と同じくらい大切なのが、そのコンテンツをどのような「環境」で発信するかということです。
例え良い内容の記事でも、見づらいデザインのホームページに載っていれば、読み手の印象は半減してしまいます。また、企業のイメージを統一しないまま情報を発信すれば、ブランドとしての認識も曖昧になってしまいます。
私たちが「伝える」ではなく「伝わる」という表現にこだわるのは、このためです。
単にテキストと画像を配置するのではなく、お客様の想い、企業の個性、ターゲットとなるお客様層を理解した上で、それが「伝わる」デザインを意識的に設計しているのです。
WordPressは、このような「伝わる」デザインを実現するための強力なツールになります。というのも、WordPressなら高度なカスタマイズが可能だからです。テンプレートを購入すれば、数十万円かけずにプロフェッショナルなデザインを実装できます。
さらに、私たちはWebだけでなく、紙媒体(チラシやパンフレット)とも統一したビジュアルアイデンティティを構築するお手伝いをしています。
例えば、建築会社のお客様の場合、ホームページのカラースキーム(色合い)、フォント、写真のトーンを、名刺やパンフレット、看板と統一させました。そうすることで、どこで出会ったお客様でも「あ、この会社だ」と認識してもらえるブランドが完成したのです。
このようなブランド戦略のもと、お客様が自力で記事を追加していけば、その記事も統一感のあるブランドイメージの中で発信されることになります。
ユーザー視点に立った機能実装
WordPressは単なる「見た目」だけでなく、機能面でもお客様のビジネスを支援します。
お問い合わせフォームは、見込み客からの問い合わせを自動で受け付け、メール通知されるので、営業機会を逃しません。スマートフォン対応により、外出先でスマートフォンを使ってサイトを見ているお客様にも、見やすい表示で情報を届けられます。
さらに、ブログ機能を活用すれば、定期的な情報更新が検索エンジン(GoogleやYahoo)に評価され、検索結果の上位に表示されやすくなります。これは「SEO対策」と呼ばれ、ホームページの集客力を大きく左右する要因です。
つまり、WordPressという基盤があれば、お客様が自力で更新する記事そのものが、ホームページの評価を高める資産になっていくのです。
セキュリティと継続性を支える「サーバー管理」
見えない安心を支える保守体制
自力で情報発信できるようになったとしても、ホームページが突然表示されなくなってしまったら、すべてが台無しです。
WordPressは世界中で使われているため、セキュリティ上の脅威も多くあります。定期的なアップデートが必要であり、もしアップデートを怠れば、不正アクセスやデータ流出といったリスクが高まります。
また、ホームページの情報は、サーバーという機械に保存されています。このサーバーは24時間稼働し、いつでもアクセスできる状態にしておく必要があります。もしサーバーに障害が発生すれば、あなたのホームページは閲覧できなくなってしまいます。
こうした「見えない部分」を責任をもって管理するのが、私たちが提供する「サーバー管理」サービスです。
月額5,500円~という明確な料金で、私たちがホームページの裏側を常に監視し、セキュリティ対策を施し、サーバーの安定稼働を確保しています。
緊急時の対応で事業継続を支援
実は、ホームページのトラブルは予期しない時に起こります。
ある飲食店のお客様の場合、営業を開始した朝に突然ホームページが表示されなくなってしまいました。もし対応が遅れれば、来店したお客様が「このお店、本当に営業してるの?」と不安に感じ、他の店に行ってしまうかもしれません。
しかし、私たちが対応していたため、その日のうちに原因を特定し、復旧させることができました。
このような緊急時の対応も含めて、サーバー管理サービスの範囲です。つまり、お客様は安心して営業に集中でき、「もしものときはらいふぼーとがいる」という安心感のもと、自力でホームページを運用し続けることができるのです。
最新技術への対応で未来に向けた情報発信を実現
AI時代のSEO戦略への対応
世界的なテクノロジーの変化は、ホームページの運用方法も変えています。
最近では、生成AI(LLM)や、Googleの新しい検索機能が急速に普及しています。これまで「SEO対策」といえば、キーワードを工夫して検索上位を目指すことでした。しかし、AI検索の時代には、単なるキーワード対策では足りなくなりつつあります。
私たちは、こうした変化に対応するために、最新の技術動向を常に学んでいます。例えば、Google Cloud Next Tokyo 2025に参加し、Vertex AIやGeminiといった最先端の技術について情報収集を行いました。
また、地元の経営者向けセミナーでは「ChatGPTで会社の魅力を引き出すコピーづくり」というテーマで、新しい技術をビジネスに活用する方法をお伝えしています。
このような専門知識を、お客様のホームページ運用にもフィードバックしています。つまり、WordPressというシステムを通じて、単なる「ホームページの表示」ではなく、最新のテクノロジー環境に対応した「未来志向の情報発信」をお手伝いしているのです。
継続的なサポートで時代の変化に対応
ホームページの価値は、「今」のテクノロジーに対応しているかによって大きく変わります。
2003年の設立から20年以上、私たちが今も多くのお客様にサポートし続けられているのは、単に「良いホームページを作った」からではなく、「時代の変化に対応し続けている」からだと考えています。
WordPressを採用することで、例えば新しいプラグイン(便利な機能を追加するプログラム)が開発されれば、それをスムーズに導入でき、機能をアップグレードできます。こうした拡張性が、ホームページの「将来性」を確保するのです。
まとめ:ホームページは「作ったら終わり」ではなく「作ってからが始まり」
改めて整理しましょう。
中小企業や店舗がホームページで成功するためには、初期費用を抑えつつ、継続的に情報を発信し続ける「自立性」が必要です。
WordPressを採用し、記事入力サポートや継続的なサーバー管理を提供することで、私たちは、お客様がその「自立性」を確立し、「継続性」を担保することをサポートしているのです。
「ITでワクワクを創造する」という私たちのビジョンは、決して大げさなものではありません。テクノロジーを正しく活用すれば、中小企業も大企業と同じレベルの情報発信環境を手に入れることができます。むしろ、フットワークの軽さを生かし、より迅速で、より個性的な情報発信ができるようになります。
もし、ホームページについて「作りたいけれど不安」「作ったけれど更新が止まっている」「もっと活用したい」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひご相談ください。
私たちは、制作から運用、サポートまで、お客様と一緒に、長期的に成長し続けるホームページを作るパートナーとして、皆様のビジネスを応援したいと考えています。
