サイト移管・リニューアルで失敗しないためのチェックポイント

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2003年からの経験が導く、後悔しないウェブサイト再構築の秘訣

企業のウェブサイトは、時間とともに古くなっていきます。デザインの陳腐化、ユーザーニーズの変化、新機能への対応不足など、リニューアルが必要になる理由は様々です。

しかし、だからこそ注意が必要です。リニューアルは単なる「見た目の刷新」ではなく、ビジネスの成果をさらに高めるための重要な投資なのです。失敗すれば、多くの時間と予算が無駄になってしまいます。

私たち「らいふぼーと」は、2003年の設立以来、名古屋市守山区を拠点に、20年以上にわたって多くの企業様のウェブサイト制作と運用をサポートしてきました。この長年の経験の中で、サイト移管やリニューアルで失敗するケースと、成功するケースの違いを数多く目にしてきました。

本記事では、その経験から導き出された、サイト移管・リニューアルで失敗しないための9つのチェックポイントをご紹介します。これからリニューアルを検討している企業様は、ぜひ参考にしてください。

第一章 目的設定が8割を決める。単なる「見た目変更」で終わらせていないか

リニューアルプロジェクトの成否は、実は開始前の「目的設定」と「要件定義」で8割決まります。これは多くのクライアント様と関わってきた中で、私たちが確信を持って言えることです。

よくあるリニューアルの失敗例は、「デザインが古いから変えたい」という表層的な理由に留まってしまうケースです。確かにデザインは重要ですが、それだけでは不十分です。リニューアルの真の目的は、お客様のビジネス目標達成をサポートすることなのです。

例えば、ある製造業のクライアント様の事例があります。彼らは「ホームページが10年前のデザインのままで、会社のイメージが古く見える」という理由でリニューアルを希望していました。

しかし、私たちが詳しくお話を伺うと、実は本当の課題は異なっていました。新規顧客からの問い合わせ数は確かに少なかったのですが、それは単にデザインが古いのではなく、問い合わせフォームへの導線が不明確で、ユーザーが何をすればよいかわからない状態だったのです。

そこで私たちは、デザインのリニューアルだけでなく、ウェブサイト全体の情報構造を再構築し、問い合わせフォームへのアクセスを明確にしました。結果として、リニューアル後は問い合わせ数が35%増加したのです。

このように、リニューアルを成功させるには、まず現在のウェブサイトが抱えている本当の課題を明確にする必要があります。「伝える」だけでなく「伝わる」デザインと設計になっているか、旧サイトのどの要素が「伝わっていない」原因だったのかを徹底的に洗い出すのです。

次に大切なのは、KPI(重要業績評価指標)の再設定です。問い合わせ率を上げたいのか、ブランド認知度を高めたいのか、サイト滞在時間を延ばしたいのか。目的を明確に、そして数値で設定することが重要です。

私たちは「ITでワクワクを創造する」という思いのもと、お客様と一緒に「目的のあるウェブサイト」を創ることを重視しています。だからこそ、パートナーとなるウェブ制作会社が、単なる制作業者ではなく、お客様の成長を支え続けたいというビジョンを共有できるかどうかを確認することが重要なのです。

第二章 コンテンツの移管が最も重要。SEOの視点から本当に必要な情報を見極める

リニューアルを進める中で、最も時間がかかり、かつ最も失敗しやすいのがコンテンツの移管作業です。既存サイトにはおそらく数十から数百のページやブログ記事があるでしょう。

これらをどのように新しいサイトに移行させるかは、リニューアル後のサイト価値を左右する極めて重要な決定です。特にSEOの観点からは、この判断が検索順位にも大きな影響を与えます。

現在、お客様のウェブサイトが検索上位に表示されている記事やページがあるとします。これらは長年かけて検索エンジンから評価を受けた、非常に貴重な資産です。

しかし、リニューアルの際にURLが変更されたり、ページ構造が大きく変わったりすると、これまでの評価がリセットされてしまう可能性があります。そのため、現在の検索順位を支えているコンテンツを正確に把握し、リニューアル後の構造でもその価値を維持できるように計画することが不可欠なのです。

あるサービス業のクライアント様の例をご紹介します。彼らのウェブサイトには、過去3年間で作成した約150のブログ記事がありました。リニューアルを機に、「古い記事は不要では」という判断で、約半数の記事の削除を提案されていたそうです。

しかし、実際にSEO分析をしてみると、その中には月間数千の検索流入をもたらしている、非常に価値の高い記事が多数含まれていました。もし削除していれば、月間で数万円相当の検索流入を失っていたことになります。

我々の提案により、重要な記事はすべて移管し、不要な記事のみを削除する方法を取りました。結果として、リニューアル後も検索からの流入は維持され、むしろサイト構造が改善されたことで、さらに上昇したのです。

現在のトレンドとして、「SEOは終わったのか」という議論をよく耳にします。確かに、生成AIの登場により、検索行動のあり方も変わってきています。

しかし、これは「SEOが不要になった」という意味ではなく、「SEOの本質が変わってきた」ということなのです。LLMやAI検索が重視するのは、より質の高い、正確で信頼できる情報です。

リニューアルは、コンテンツ全体を整理し、古い情報を削除し、質の高い情報へと再構築する絶好の機会になるのです。その時点で、AI検索にも対応できる信頼性の高いコンテンツベースを構築することは、今後のウェブサイトの価値を大きく左右します。

第三章 リニューアル後の運用が勝負。自立できるシステム選びが継続成功の鍵

ここで、多くのクライアント様からよくお伺いする悩みをご紹介します。

「リニューアルした直後は順調だったのに、数か月後には情報が更新されず、ウェブサイトが機能しなくなってしまった」

こうした事態が起きてしまう最大の原因は、リニューアル後の運用体制が整備されていないことです。せっかく立派なウェブサイトを作っても、情報が古いままでは、顧客からの信頼を失ってしまいます。

そこで重要になるのが、「自立できるシステム」の選択です。つまり、特別な技術知識がなくても、お客様自身で記事を投稿でき、情報を更新できるシステムを選ぶということです。

私たちが採用しているのは、WordPressという世界中で最も利用されているCMS(コンテンツ管理システム)です。CMSとは、簡単に言えば、ホームページの内容を簡単に更新・管理できる仕組みのことです。

WordPressは、非常に操作性に優れており、ブログシステムとしても高い機能を備えています。例えば、新しい記事を書きたいとき、HTMLやプログラミングの知識は全く不要です。WordやGoogleドキュメントのように、テキストボックスに文字を入力すれば、自動的にウェブサイトに反映されるのです。

さらに、写真やイラストの挿入も、マウスをクリックするだけで完了します。これならば、Webの専門知識がない社員様でも、自分でブログ記事を更新することができます。

実際のクライアント様の例です。ある小売業の企業様は、リニューアル後に自社スタッフでブログを更新したいというご希望をお持ちでした。

私たちは、WordPressを採用し、初期段階では記事入力のサポートもさせていただきました。現在、そちらのスタッフ様は、月に2度のペースで自分たちで記事を投稿しており、ウェブサイトの検索順位も上昇し続けています。

リニューアル時にシステムが変わる場合は、この初期サポートが継続性を左右する非常に重要な要素になります。私たちは、セルフプランをご選択いただいたお客様に対しても、記事入力のサポートを行っています。

なぜなら、この初期段階での支援が、その後の運用の成功を大きく左右するからです。

第四章 技術的な移行がスムーズでなければ、全ての努力が無駄になる

サイト移管やリニューアルでは、必ずURLの変更やサーバー環境の変更が生じます。こうした技術的な移行を安全かつスムーズに行うことは、何よりも重要です。

なぜなら、もしサイトがダウンしてしまったり、ページが表示されなくなったりすれば、お客様のビジネスに直接的な損害が発生してしまうからです。

新しいサーバー環境での安定稼働を確保するには、事前の動作検証が極めて重要です。

具体的には、以下のようなチェックが必要です。まず、新しいサーバー環境で、リニューアル後のサイトが問題なく動作するか、十分に検証することです。特に重要なのは、問い合わせフォームなどの重要な機能が確実に動作するかという点です。

見た目は完璧でも、問い合わせフォームが機能しなければ、顧客は連絡を取ることができません。こうした事態を防ぐために、移行前に徹底的なテストが必要なのです。

次に、移行期間の決定も重要です。アクセスが少ない時間帯、例えば夜間や休日を選んで移行を実施することで、ビジネスへの影響を最小限に抑えることができます。

ここで大切なのは、パートナーとなるウェブ制作会社と、移行計画を綿密に協議することです。「いつ、どのように、どれくらいの時間をかけて移行するのか」という詳細な計画が必要です。

さらに重要なのは、リニューアル後の保守体制です。ウェブサイトは、公開した瞬間から、外部からのセキュリティ脅威にさらされ始めます。

WordPress本体のアップデートが必要になったり、プラグイン(拡張機能)をアップデートする必要が出たり、セキュリティの脆弱性が発見されたり、こうした技術的な課題は常に発生するのです。

私たちは、月額5,500円からの保守プランをご用意しており、ここでセキュリティ対策から日常的な保守までを一括してサポートしています。

第五章 セキュリティ対策の甘さが企業信頼を失う。公式サイトの責任とは

リニューアル時に、最も見落とされやすいのが、セキュリティ体制の再構築です。

実は、セキュリティ対策の不備は、ウェブサイトのダウンだけでは済みません。顧客情報が流出したり、偽のサイトが作られたりすれば、企業の信頼は瞬時に失われてしまいます。

ここで具体例を挙げます。北海道警の公式サイトに酷似した偽サイトが発見されたという事件がありました。URLの微妙な違いを利用して、ユーザーを騙そうとするものです。

このような事態に対抗するには、セキュリティ対策が不可欠です。

まず重要なのは、SSL化、つまり常時HTTPS化です。これは、ウェブサイトとユーザー間の通信を暗号化し、情報が盗聴されるのを防ぐ技術です。

ブラウザで「https://」で始まるサイトを見かけたことはありませんか。これがSSL化されたサイトです。現在、Google等の検索エンジンは、SSL化されていないサイトを低く評価します。

さらに大切なのは、SSL化が確実に引き継がれているかということです。リニューアルの際に、古いSSL証明書を削除してしまい、新しいサイトがHTTP(暗号化されていない状態)になってしまったというミスも、実は少なくないのです。

公式企業サイトは、その性質上、セキュリティと信頼性の責任を負っています。不正アクセスを防ぎ、ユーザーの個人情報を保護することは、企業の基本的な義務なのです。

私たちのサーバー管理サービスでは、こうしたセキュリティ脅威を常時監視し、定期的なセキュリティアップデートを行っています。月額5,500円からというリーズナブルな料金で、これらの継続的な保護を実現しているのです。

第六章 コスト構造が不透明なら、長期的な運用は破綻する

リニューアルに投じる費用が高額になればなるほど、その後の運用予算が圧迫されます。そして、運用予算が不足すれば、定期的な情報更新ができなくなり、ウェブサイトは機能停止に陥ります。

そのため、リニューアルの時点で、費用構造を明確にし、将来の負担を軽減することが重要なのです。

まず確認すべきは、見積もりの内訳です。何にどれだけの費用がかかっているのか、明確に説明を受けることが必須です。

例えば、デザイン費、開発費、サーバー費、保守費などが、それぞれどのくらいの金額になっているのか。複雑な見積もり書で、内訳が不明確なままウェブ制作会社に依頼してしまう企業も、実は少なくありません。

私たちが心がけているのは、予算をかけずにプロモーションができるようにすることです。

具体的には、基本的に無料のソフトウェア群を使用し、お客様のご負担を軽くするご提案をしています。

例えば、WordPressは完全に無料です。多くの高機能プラグイン(拡張機能)も無料で利用できます。SEOに強いテーマ(デザインテンプレート)も、無料から安価なものまで多数存在します。

こうした工夫により、お客様が支払うべき金額は、デザインとカスタマイズ、そしてサーバー費に限定できるのです。

次に確認すべきは、リニューアル後の月額保守料金です。

私たちは、月額5,500円からの保守プランをご提案しています。この金額で、セキュリティ対策から日常的な保守、アップデート対応まで、必要な保守業務を一括で実施しています。

この月額料金が明確に提示されていれば、企業の経理担当者も予算計画を立てやすくなります。

また、月額5,500円という金額は、多くの中小企業にとって持続可能な負担になるのではないでしょうか。

逆に、「保守費無料」と謳いながら、実は有償オプションが次々と発生するという、不透明な費用体系は、信頼性を損なわせます。

リニューアルのパートナーを選ぶ際には、この長期的な費用負担の透明性を、重視していただきたいのです。

第七章 ブランド統一がなければ、企業イメージは分裂する

リニューアルしたウェブサイトが、企業全体のブランドイメージと一貫性を保つことは、実は多くの企業が見落としている重要な要素です。

ウェブサイトの見た目は美しいのに、企業が配布しているパンフレットやチラシのデザインと、全く異なるスタイルになっていないでしょうか。

または、店舗の看板とウェブサイトのイメージが、全く別物になっていないでしょうか。

こうした不統一は、顧客に対して「この企業は、ブランドアイデンティティを持っていない」という印象を与えてしまいます。

ある建設業のクライアント様の事例があります。

彼らは、オンラインとオフラインのチャネルでブランドが完全に分裂していました。ウェブサイトはモダンで洗練されたデザインなのに対し、配布しているパンフレットや営業資料は昭和のイメージのまま。

これでは、せっかくのウェブサイトの効果も半減してしまいます。

そこで、私たちはリニューアルの際に、ウェブサイトだけでなく、パンフレット制作も含めたトータルなブランド設計を提案させていただきました。

統一されたカラーパレット、フォント、レイアウト原則を定め、ウェブとオフラインの両軸から、企業のビジネスを美しく的確に伝えるブランド設計を実施したのです。

結果として、顧客からの信頼度が向上し、新規案件の獲得も増加したとお聞きしています。

リニューアルは、このブランド統一を実現する絶好の機会なのです。

第八章 将来のトレンドに対応できる拡張性を確保する

ウェブ技術は、ものすごいスピードで進化しています。

5年前に最先端だった技術は、今では陳腐化してしまっているかもしれません。逆に、当時は想像もしなかった新しいテクノロジーが、今では当たり前になっています。

リニューアルの際に、そうした未来のトレンドに対応できる基盤を構築しておくことは、将来的な再リニューアル費用を大きく削減できます。

例えば、生成AIやLLMの活用は、もはや無視できないトレンドです。

将来的に、ウェブサイト上でAIチャットボットを導入したい、コンテンツ作成支援にAIを活用したい、顧客対応にAI技術を導入したい、こうした可能性を誰もが視野に入れるようになってきました。

これらに対応できるか否かは、ウェブサイトの基盤設計次第なのです。

私たちは、現在のAIトレンドについても情報収集を行い、将来的にお客様のウェブサイトが新技術に対応しやすい設計を心がけています。

具体的には、WordPressのプラグイン生態系の豊富さを活用することで、将来的に新しい機能を容易に追加できるような柔軟性を確保しています。

また、お客様のサービスの詳しい紹介や施工事例などを投稿できるサイト制作を心がけることで、コンテンツを容易に追加・拡張できる構造を実現しているのです。

第九章 パートナーは「成長を支え続ける」覚悟を持っているか

最後に、最も重要なポイントをお伝えします。

リニューアルの成功は、実は制作会社のスキルだけでは決まりません。制作会社がお客様のビジネスにどれだけ寄り添い、長期的な関係を築けるかにかかっているのです。

多くの企業様とお話ししていると、「リニューアルは完成したら終わり」と考えている制作会社と、「リニューアルは開始に過ぎない」と考えている制作会社の二つのタイプがあることに気付きます。

前者のタイプと契約した場合、リニューアル直後は良いのですが、数年後に機能が古くなったり、セキュリティが脆弱になったり、新しいトレンドに対応できなくなったりします。

そして、結局は再びリニューアルが必要になり、また大きな費用が発生するという悪循環に陥ってしまいます。

私たちは、「成長を支え続ける」という覚悟のもと、リニューアルを「完成」ではなく「始まり」と考えています。

ホームページを公開した後も、定期的な保守サービスを通じて、セキュリティを維持し、新しいトレンドに対応し、お客様のビジネスとともに進化していきたいと考えているのです。

私たちのような専門家が、お客様の「想い」を「伝わるカタチ」に仕上げ、その後の運用・更新まで一貫してサポートする体制。

これこそが、サイト移管・リニューアルの本当の意味での成功なのです。

まとめ:20年の経験が導く、失敗しないリニューアルの道標

サイト移管・リニューアルで失敗しないための秘訣は、長年の経験と専門的な視点をもって、デザイン・機能・運用のすべてを一貫して見直すことにあります。

私たち「らいふぼーと」は、2003年の設立以来培ってきた確かな経験と知見を活かし、お客様のウェブサイトが単なる情報発信ツールではなく、ビジネス成長の中核となるよう支援しています。

月額5,500円からの継続的なサポート体制を通じて、お客様のご負担を軽くするとともに、ウェブサイトが安全で、顧客の信頼を勝ち取り、成長し続けるための土台を提供いたします。

ホームページ制作、運用・更新、リニューアルにおけるご相談やお悩みは、いつでもお気軽にご連絡ください。

名古屋市守山区で活動する私たちが、皆様のビジネス成長を、ウェブの力で支援させていただきます。

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